インフルエンザの流行開始が発表されました
令和元年9月26日、東京都感染症情報センターにより東京都内でのインフルエンザの流行開始が発表されました。昨年より11週間早い発表となっております。
インフルエンザとは、インフルエンザウイルスを原因とする呼吸器感染症です。1~3日の潜伏期間の後に、急な発熱、頭痛、鼻汁、咳、関節痛などの症状を認めます。高齢者や心疾患などの基礎疾患のある方は肺炎を伴うなど重症化することがあります。
予防のために、こまめな手洗い・うがい、十分な休養、栄養・水分補給、部屋の加湿(湿度50-60%)・換気を心掛けましょう。
インフルエンザが疑われる症状が出た場合には、早めの受診をおすすめします。
当院ではFUJIFILM社製の高感度インフルエンザ迅速診断システム(IMMUNO AG1)を導入しております。
従来の検査キットでは発症後12~24時間経過していないと陽性反応が出ませんでしたが、IMMUNO AG1では発症後3~4時間程度より検出可能となっており、早期診断・早期治療が可能となります。
インフルエンザの治療薬(抗ウイルス薬)は発症後48時間以内に服用する場合に効果が期待できます。
当院ではインフルエンザの治療薬も院内処方でお渡しすることにより、患者様の負担軽減、症状の早期改善へと繋げていきます。
インフルエンザが疑われる症状が出た場合には、早めの受診をおすすめします。
また、当院では院内処方でタミフルやイナビルによるインフルエンザ治療薬の予防投与を行っております。
インフルエンザは、同居の御家族や職場で1人が発症すると感染が拡がる可能性があります。その際に、抗インフルエンザウイルス薬であるタミフルやイナビルを接触後48時間以内に服用(吸入)する事によりインフルエンザ発症のリスクを下げることができます。ただし、予防投与には保険は適応されず、自費診療となります。
予防効果や服用方法などの詳細は以下をご参照下さい。また予防投与の費用に関しては来院前にお電話にてお問い合わせ下さい。
≪予防効果≫
タミフルによる予防投与にて発症率は1.3%まで下がるとされます。またイナビルによる予防投与にて、成人および10歳以上の小児では約4%、10歳未満の小児では約10%まで発症率は下がるとされます。
≪用法・用量≫
タミフルは成人および体重 37.5kg以上の小児が対象となり、1回1カプセル(75mg)を1日1回、10日間内服します。(予防効果は内服中の10日間)
イナビルは成人および10歳以上の小児では、40mg(2容器)を単回吸入もしくは20mg(1容器)を1日1回、2日間連続吸入を行います。10歳未満の小児では、20mg(1容器)を単回吸入します。(予防効果は内服開始後10日間)
≪副作用≫
タミフル、イナビルともに胃腸障害(下痢、腹痛、悪心、嘔吐)、肝機能障害、じんま疹などの副作用が報告されております。また、イナビルは重大な副作用として気管支攣縮が現れることがあり、気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)など呼吸器に病気をお持ちの方は慎重に使用する必要があります。